お勧め!【映画】イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密

こんにちは、aoMaru'です。

お勧め⭐️⭐️⭐️映画をご紹介します。

2015年3月日本公開 イギリス/アメリカ合作

■ストーリー

 第2次世界大戦のイギリス。ナチス/ドイツ軍の猛襲に苦戦するイギリス軍がナチスエニグマ(暗号通信)の解読をさせるため国内有数の暗号解読者たちを招集します。彼らの元の職業はチェスのチャンピョン、一般軍人、言語学者など様々で、主人公である天才数学者アラン・チューリングもメンバーとなります。彼は実在の人物で、この映画は彼の伝記「エニグマ アランチューリング伝」が元になっています。

 物語は外交暗号傍受・解読の政府機関ブレッチリー・パークで暗号を解読する奮闘の時代がメーンに描かれ、アランが苦悩する場面に寄宿学校時代の淡く切ない記憶が幻覚のように差し込まれます。

終盤は終戦後から亡くなるまでのストーリー。近年までイギリスでは同性愛が違法とされており、アランは戦後その罪に問われ薬物療法を課せられ41歳の若さで亡くなってしまいます。エニグマ解読の成功は終戦を2年早めたと言われるが、長い間、国家機密として伏せられたため彼の功績を知る者は殆どいなかった。2013年エリザベス女王の恩赦が与えられ、業績が讃えられました。(遅いよっ!)

■コンピュータの元祖

 暗号文は毎日更新されタイムリミットがあります。期限までに解読できなければ一日の作業は無駄になり振り出しに戻ることを繰り返していました。解読はチェスチャンピョンをリーダーに人海戦術でした。アランは機械を作り瞬時に暗号を解読させるべく奮闘します。暗号の組み合わせの回路を紙に手書きで1枚書いては壁に貼り、とうとう壁一面に機械の設計図を書き上げる映像は圧巻でした。機械を組み立てても問題が起こります。すべての可能性を確認するために膨大な時間がかかり期限に間に合わないのです。最小限の確認で済ます、あるキーワードに気づき機械は完成、解読に成功しました。その機械が現在のコンピューターの元になったそうです。

■アランの苦悩

 彼は当時違法とされた同性愛者で、アスペルガー症候群の特徴を示していました。言動が理解されにくいが故の周囲との衝突・いじめ、寄宿学校時代に理解してくれた友人への恋心とその友人の死。友人は異質な人物が偉大なことを成し遂げると慰めます。暗号解読の同僚とももれなく衝突するのですが、アランが暗号解読のために新しくメンバーに加えた女性の手助けにより同僚と和解します。友人や女性との異質なロマンスは物語に愛と哀しみを添えます。主人公を演じるベネディクト・カンバーバッチの虚ろな表情と青い瞳がとても印象的な演技でした。アラフォー男性の色気が匂い立ちます。

■知的好奇心をそそるストーリー

 ロマンス香る114分はあっという間だった

 暗号はパズルを解くごとく、機械完成までの物語が丁寧に描かれている。アランを嫌う軍の上官が憎らしいし、MI6の曲者やらスパイが出てきてテンポが良い。戦時中のイギリス人の生活や風習、思考、女性の地位・立場・振る舞いは現代と違い考えさせられる。紳士淑女な上品なファッションも素敵で見ていて楽しかった。

 男女問わず、楽しめる内容だと思います。小さいお子さんには難しいかも知れない。大人向けかな。

良いひと時を。

 

 

2016411日からブログを引っ越しました。下記リンクです。

♦︎ すこ亭のつれづれ草 ♦︎ kokoro ni hana wo